精密板金加工の株式会社ツボタテクニカ(本社:兵庫県神戸市西区伊川谷町有瀬713/代表取締役 坪田隆義)は、脱脂洗浄機用ハンガーを自社用に開発・製造しました。2012年4月より稼動させ、脱脂作業の負荷を低減させ、作業の能率向上を狙います。
動作1サイクル(作業者がボタンを押してから、同じボタンを再度押すまで)にかける時間は柔軟に設定できます。
たとえばこの動画では、1サイクルの時間を弊社での実作業中よりも短縮して稼動させています。
板金製品の多くは、加工の途中で油がつきます。この油は打ち抜き加工などの際に、打ち抜き装置の金型と加工母材が焼きつくのを防ぎ、また金型の損耗を抑えるために用いられるのですが、油がついたままでは製品として納入できません。
そのため、出荷時の検査の前や、表面処理工程に移す前に「脱脂洗浄」という工程が必要となる製品が少なくありません。
ツボタテクニカではこの工程を「超音波脱脂洗浄機」という装置を用いて行っています。これは三槽式の洗浄機で、全ての槽に品物を通すと、揮発性溶剤と超音波振動により油汚れを落とせるという装置です。
脱脂洗浄工程では従来、製品を洗浄する際、籠に入れた製品を超音波洗浄機内に手作業で挿入していました。
洗浄機の構造上、「洗浄槽への製品の投入・槽から槽への移し変え・取り出し」のたびに作業者は階段を上り下りしていました。それにより作業者には大きな負担がかかるとともに、一つ一つの作業に時間のかかる非効率的な業務となっていました。
そこで、洗浄機内に製品を自動で搬入する装置、「脱脂洗浄機用ハンガー」を開発しました。
この装置では、洗浄機前に置いた製品籠を「持ち上げ・移動・洗浄槽へ沈降・洗浄槽内で待機・洗浄槽から引き上げ・移動・初期位置へ降下」させます。
脱脂洗浄作業の従事者は「製品籠内に品物を並べる・製品籠を隣の槽の前へ移動・乾燥の終わった製品を梱包」するだけでよくなりました。
このハンガーにより、主に以下の四つの利点が得られるだろうと期待しました。
一、階段を上り下りする必要をなくし、身体的負担を軽減する。
二、狭い足場で重たいものを上げ下げする必要をなくし、身体的負担を軽減する。
三、製品の移動のために洗浄槽の上に身を乗り出す必要をなくし、揮発系洗浄液による健康被害の可能性をなくす。
四、パラレル(平行)運転による作業時間そのものの短縮。
運用を開始しておよそ一ヶ月が経過しましたが、現在のところ期待したとおりの成果が得られています。
ハンガーの設置により、作業者の身体的負荷、作業の危険を大幅に減じることが出来ました。これにより従業員の健康・安全を確保するとともに、作業時間短縮の効果で製造コストの更なる削減を実現し、今後もさらに良い製品とご満足をお客様にお届けるできるよう、ツボタテクニカは邁進して参ります。
以上
(2012年05月12日)
精密板金加工の株式会社ツボタテクニカは、機械組立や電気配線、キオスク情報端末等のオリジナルブランド「インフォームプラス」(ウェブサイトはこちら)も展開する精密板金加工企業です。神戸を拠点に創業以来40数年、医療機器や金銭機器の製造・組立を得意とし、大阪・神戸など関西エリアのお客様のみならず関東から九州まで全国のお客様にその技術を提供しています。
精密板金加工の株式会社ツボタテクニカでは会社の最新動向について積極的にニュースリリースを配信してまいります。以前のニュースリリースは、「お知らせ一覧」のページからご確認ください。
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